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海外口座を伸ばす重要なこと

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 このページには、皆さんが海外の銀行や証券会社に口座開設を行った後、資産運用を行ったり、預金を引き出したり、トラブルに対処したり、口座を閉じたり、日本国内で納税したりと、海外口座サービスの利用を維持し、伸ばし、更に便利で有利なサービスへと乗り換えて行くような場合に、必要になると思われる事柄をまとめました。海外口座を持っていると、困ったこと、もっと知りたいことなどいろんな疑問が湧いてきたり、新しい発見があったりします。そんなときは、お気軽に掲示板でご質問、コメントください。

以下はこのページの目次です。

1.カードの使い方

2.小切手の使い方

3.長い間口座を使わないと!

4.海外口座メール集

5.外国語文書・HPの読解の際に便利なツール

6.外国為替相場を知るのに便利なサイト

7.エコノミーな国際電話

8.海外現地時刻を知るのに便利なツール

9.日本国内での税金について

海外銀行口座預金を中心に考える方へ

10.相続について

11.海外口座達人への道

2004年9月7日現在 管理者 Bank Abroad


1.カードの使い方

 海外口座サービスには多くの場合、ATMカード、デビットカードが付いて来ますし、収入審査を受けたりある程度の預金残高を積めばクレジットカードを申し込むこともでいます。これらは日本でも普及していますので、各カードの機能やそれらの違いは、もう皆さんよくご存知だと思います。ATMカードは銀行や郵便局などのATMから現金を引き落とす機能だけを持っています。デビットカードは海外ではチェック(小切手)カードと呼ばれることもあるようですが、ATMカードの機能に加えて、買い物などの支払い時にクレジットカードと同じようにレジの端末を通したりサインで口座から直接お金を引き落として支払いができるものです。ただし、日本のデビットカードがレジで使用した段階ですぐさま口座預金から代金引き落としが行われるのに対して、海外のデビットカードは使用してから口座引き落としまで数日〜2週間、場合によっては1月くらい時間がかかる場合が多いです。これは海外ではデビットカードが小切手の代替手段として普及してきたためです。支払い時に小切手を切っても、それが銀行に郵送されて実際に口座代金から引き落とされるには何日もかかります。それと同じ感覚のカードなので、クレジット枠(与信枠)は預金残高の範囲に限られ、引き落とし日も毎月1回に決まっているわけではないのですが、日本のデビットカードよりはクレジットカードに近い性格を持っています。ですかから残高がまだあると思って安心して使いすぎると、後で銀行から口座残高が足りなくて引き落とせないとクレームの連絡が入ることになります。これを繰り返すとカード使用停止になるのは、クレジットカードと同じです。

 クレジットカードは日本のものと機能的にはほぼ同じで、銀行残高を超えても1ヶ月に幾らまで使えるかクレジット枠(与信枠)が設定され、各種旅行保険などもついています。また分割払いが可能なものもあります。ただし、発行には収入審査があるか、相応の高額な預金残高の維持を要求されることが多いです。こちらも日本と同じく毎月の指定期日までに口座残高から代金を引き落とせないと、カード会社からクレームが入り、それを繰り返せばカードは使用停止になります。また、日本と同じくATMカードやデビットカードとは異なり、ATMから現金で引き落とした場合には、口座からではなくカード会社から借りて次の支払日に口座引き落としになりますので、その間の利子が発生します。お気をつけください。

 一方、多くの銀行ではデビットカードやクレジットカードにオーバードラフトプロテクション(Overdraft Protection)といって、残高がマイナスになってもある程度の金額や期間まで貸し越してくれる制度があります。また海外では通常、デビットカードやクレジットカードは、チェッキングアカウント(当座預金口座)に付帯します。もし、それ以外にセービングアカウント(普通預金口座)やフィックストタームデポジットアカウント(定期預金口座)などに残高を持っている場合には、それらの口座からチェッキングアカウントに自動的に資金を移動して引き落としたり、他の残高の範囲まではある程度貸越金利を減免してくれる制度もあります。気をつけないといけないのは、最低預金残高が定められている銀行の場合には、たとえ残高がプラスでも最低預金残高を下回った段階で高い利子を取られる場合があることです。いずれにせよ貸越状態になった場合には高い金利が付きますので、なるべく早く資金を補給してやらないといけません。これらのシステムの詳細や金利は各銀行によってまちまちですので、カードを申し込むときには約款を辞書首っ引きで詳細に読んでおくことをお勧めします。また、オーバードラフトプロテクション(Overdraft Protection)のサービスを付けるか付けないかを、申込み段階で選べる場合もあります。付けないとすぐさま支払い停止になりますが、その分、残高に気を配りながらカードを使うことになるでしょうし、借金地獄に陥る可能性も減るでしょう。このようなカードの発行条件や使用条件は各銀行で異なるので、具体的なことは海外口座の一覧をご覧になり、そこから各金融機関へのリンクをたどって詳細をお確かめください。なかには日本では年会費数万円以上取られるようなプラチナカードを無料発行してくれる銀行もあるようです。

 各種カードの使い勝手ですが、金融機関によってはATMカード、デビットカード、クレジットカードとも、送られてきた段階ですぐそのまま使えるのではなく、一度、金融機関にネットバンキングのウェブメールかFAX、電話で連絡して、カードをアクティベート(有効化)してもらわないといけない場合があります。これはカードが間違いなく本人に郵送されるとは限らないので、最初に本人から使用確認を得るためです。また、デビットカードについては日本と違い小切手の性格を持っていますので、支払い先のホテルやお店の側としては口座残高が少ないとお金を引き落とせず、不渡りになる不安があります。そこで特に日本など遠方からきたお客さんに対しては、不渡り時に取り立てが困難になるため、デビットカードの使用を断わる場合があるようです。その点、クレジットカードはカード会社の保証があるので、日本のカードと同じく使うことができて有利です。

 また、日本国内のATMで海外のATMカードやデビットカードを使って預金の引き落としができるものは、現状限られています。基本的に日本国内銀行のATMでは引き落としができません。日本国内銀行のATMにVISAマークのついたものがありますが、それはビザ・ジャパン協会加盟の会社が発行するカード向けであり、海外のビザ・インターナショナルが発行するカードを使用できるわけではありません。ただしシティバンクではVISA・マスターの印のついた海外発行カードを、UFJ銀行ではJCBの印のついた海外発行カードを利用できます。また、銀行系のカード会社(例えばDCなど)の専用ないしは連合のATMは海外カードが利用できます。更にVISA、Master、Amex、Diners、JCBなどのクレジット会社系の専用ないし連合ATMでも利用可能です。セゾンやオリコなど信販系のATMでも一部で利用可能なようです。しかし、これらのATMは主に都市部に集中しています。これに対して、何といっても便利なのは郵便局のATMでしょう。何と全国約24000台の郵便局ATMで、ほとんどすべての海外カードでの引き落としが可能です。以下に、各種ATMについて使用可能なATM情報を掲載しているリンクの列記しておきます。いずれもいまのところ、残念ながら引出ししかできず、預金はできません。

郵便局  シティバンク  UFJ銀行

VISAカード  マスターカード  JCBカード  アメックス  ダイナース

セゾンカード(一部に限られます)  オリコカード(一部に限られます)

2.小切手の使い方

 日本では一般個人が当座預金口座を持つことが困難なため、銀行に特別に支払い小切手や送金小切手を発行してもらうとき以外には、小切手というものを使用することは殆どありません。しかしこれは例外的状況で、殆どの先進国では個人が当座預金口座(チェッキングアカウント)を持ち、小切手による決済を日常的に行っています。海外金融機関にチェッキングアカウントを開設すると、中には小切手帳が必要かどうかわざわざ聞いてくる銀行もありますが、通常は頼みもしないのに小切手帳を送りつけてきます。そのくらい小切手による個人の決済は当たり前なのです。ですが小切手に不慣れな日本人の多くは、それを使う段になると躊躇してしまいます。しかし、小切手は支払い先までの郵送代を除けば支払い手数料が多くの場合無料ですので、小額から多額の支払いまで柔軟に使用でき、一度使い方を覚えればなかなか便利なものです。ただし、海外でも最近はカードの使用が一般化して来たせいか、店先での使用は拒否されることが多くなって来ました。使用可能な場合でもでも運転免許証などの現地の身分証明(パスポートなどはだめ)を見せねばならないことが多くなっています。ですので送金や通信販売での支払いなど、郵送支払いでの使用が主になります。

 以下は標準的な小切手の書き方を表した図です。銀行や証券会社などによって、若干デザインや内容が異なる場合もありますが、基本パターンは同じですので参考にしてトライしてみてください。

これは貴方が@の金融機関にチェッキングアカウントをもっており、そこが発行した小切手でOffshore Shirt Shopという通販店にシャツの代金を小切手で支払う場合の例です。支払い先はこのようなお店とは限らず、個人だったり電話会社だったりします。また自分自身を支払い先にして、自分の口座から別の金融機関の自分の口座に送金するのにも使えます。Aにはこの小切手を書いた日、すなわち支払い日を書き込みます。この例ではイギリス風に日/月/年の順で書きましたが、米国風に月/日/年で書いても構いません。日と月が取り違えられないように月を英語名で書く方が無難です。BのPay to the order ofの次に支払い先相手名を書きます。この例ではOffshore Shirt Shopです。Cには支払い金額を書きます。ドルやポンドのように多くの通貨には、ペニーやセントのような端数を表す補助単位があります。この例は35ポンド55ペニーを支払う例ですが、35を大きく書いて小数点を打ち、少し上付きで補助単位を55ペニーを書いてそこにアンダーラインを引きます。またこれ以上の余白に勝手に金額を書き込まれて水増し引き出しされないように、余白には必ず横線を引いておきます。DにはCで書いた金額を英文で書きます。こうして2重に書くことで読み間違いや書き間違いを防ぐのです。これも必ず最後の余白に横線を引くか図のようにonlyをつけて、それ以上余計な金額を書き込まれないようにします。Eは@の金融機関があなた(Tarou Nihonさん)に対して、その金融機関にあなたがもつチェッキングアカウント(銀行ソートコードが14-50-33で口座番号が2345667)について、発行した5枚目の小切手であることを示しています。これは銀行から送られてくる小切手帳にあらかじめ印刷されています。小切手帳は100枚とか200枚とかの綴りになっており、点線のミシン目で切って使います。各ページの小切手には枚数番号(この例では005)がページ番号のように印刷されています。これで貴方が何枚目の小切手を書き込んだか判ります。Fには自分のサインを書き込みます。Gは通常メモ書きの部分になっており、何枚目の小切手でいつ誰に幾ら支払ったかをメモしておきます。これがないと、ミシン目で切って小切手を支払い先に渡してしまうと自分に記録が残りません。ただし、小切手によってはこのメモ欄がなくてカーボンコピーで複写を残す方式になっていたり、自分で記録を別にとらねばならなかったりする方式のものもあるようです。いずれにしても、振り出した小切手の記録やコピーを取っておいた方が無難です。こうしてあなたによって決済指示された小切手を、支払い先に直接手渡すか郵送で送ればOKです。受け取った相手はそれをある銀行に持っていき現金化するか自分の口座に入金します。するとその銀行はあなたの銀行(この例ではOffshore Bank)に連絡して、貴方の口座からこの金額だけ引き落として取り立てをします。もし残高が少なくて取立てできないと不渡りになって信用を落としますから気をつけてください。クレジットカードの支払いと同じです。小切手は現金と同じような扱いを受けることができます。支払い先のOffshore Shirt Shopはこの小切手を銀行にもっていかないで、この小切手の裏にPay to the order of〜の形で別の第三者(たとえば仕入れ先)の名義を書いてサインし、その第三者へ渡せばOffshore Shirt Shopから第三者への支払いに当てることもできます。これを裏書といいます。これは現金のようで一見便利ですが、もしあなたがOffshore Shirt Shopにこの小切手を渡す前に紛失したり郵便事故にあえば、見ず知らずの人が小切手を入手して勝手に貴方の口座から取立てることができる可能性があります。これは危険なので、通常はHのように支払い先と支払い金額の英文表記の上に斜めに二重線を引きます。これを線引きといいます。線引きされた小切手は表面に記載された支払い先(この場合はOffshore Shirt Shop)しか取立てできませんから、安全性が増します。

 一方、あなたが小切手を受けとってそれを自分の銀行口座に取立て入金したい場合には、単に自分の口座のある銀行の窓口にもっていったり、郵送しても入金できません。たとえ、自分宛支払いとして表に線引きしてあっても、必ず受け取った小切手の裏に裏書として自分が正当な受取人であることを示すために自分のサインをし、窓口備え付けのDeposit Slipや自分のチェッキングアカウントの小切手帳の後ろについているDeposit Slipに自分の口座番号などの必要情報を記入・同封し、窓口手続きや郵送で取立て入金することが必要です。また郵送する代わりに郵送と同様に準備してATMコーナー備え付けの封筒にいれて、ATMの入金機能で封筒をATM機械に投函することでも取立て入金可能です。もちろん、これは欧米の銀行での話しで、日本のATMでは不可能です。また線引きされていない小切手の場合、第三者への支払いに使う場合には、上記のように裏書で支払いの第三者を指定してサインして渡します。受け取った第三者はそれに更に自分の口座宛に入金するように上記と同様な裏書をし、Deposit Slipと一緒にして取立て入金を受けます。極端に言えば、小切手の引渡し人と受取人の裏書を繰り返せば、何人もの手を経た支払いも可能です。ただし、最近はマネロンを警戒してかあまり沢山の人の手を経た小切手を受け取らない金融機関も多いので注意が必要です。

3.長い間口座を使わないと!

 銀行や証券会社は預金を他に貸し出す利ざやで稼ぐ以外にも、顧客の現金引き落としや決済の手数料で収入を得ている面があります。ですからあまり長い間資金を動かさないお客さんは歓迎されない場合があるわけです。もちろん、長期投資による利殖を売りにしている銀行ならむしろその方が歓迎なのですが、手数料収入を重視する銀行も結構あります。そのような銀行の場合には、半年とか1年とか全く口座やカード使用が手付かずだとインアクティヴチャージ(非活動費用)を取られる場合があります。それも一定期間経過後、毎月数千円も引き抜いていく銀行もあり、何年かしてさぞや金利も付いて預金は増えているだろうと思って残高を見たら、預金は空っぽだったなんてこともありますので約款を十分よくお読みください。

 カードについても同様で1年とか2年以上使わないと使用を一時停止され、金融機関にネットバンキングのウェブメールかFAX、電話で連絡して、カードをアクティベート(有効化)してもらわないといけない場合があります。こちらは主に長期に亘って不使用で急に使われると、果たして本人が使ったのではなく紛失などで他の人の手に渡って不正使用される心配があるからです。

 また、銀行の所在地の国や地域で定められた法律によって、5年とか10年とか全く顧客から音沙汰のない口座の残高は、顧客が亡くなって誰も受け取り手がいないか資産を放棄したと見なされ、その国や地域の財産として没収される場合があります。通常は残高照会するだけでも本人の確認が取れたと見なされ没収を免れますので、1,2年に1度は最低でも残高照会はしておきましょう。まあこの点は自分の財産ですから、こんな没収制度がなくても定期的に残高確認くらいはするのが常識でしょう。何かの手違いで口座残高が突然ゼロになったら困るのは自分です、

4.海外口座メール集

 ここでは、トラブル時も含め先方の銀行や証券会社と連絡を取る時に必要になるであろう電子メールや一部レターの文書例を集めてみました。最近はオフショア、オンショア(国内向け)の銀行、証券会社のほとんどがインターネットでのバンキング、トレードサービスを行っています。このサイトで取り上げた銀行や証券会社でネットサービスを行っていないところは1つもありませんし、今後ますます海外口座の取引でも、距離や時差を気にする必要のない24時間ネットサービスが普及していくでしょう。またこのサイトをご覧になっているみなさんは、当然ウェブページの操作には慣れているか、そうでなくても最低限の使い方はご存知でしょう。同じく電子メールについても、ほとんどの方が携帯電話メールも含め使いまくっているか、最低限の使い方はご存知でしょう。

 このような時代では、一昔前のように手紙やFAXで先方の銀行や証券会社に連絡を取る必要性も少なくなりました。手紙を書く必要があるのは、せいぜい口座を開設するときに申込み書や関係書類と一緒に挨拶の手紙を同封したり、口座を閉じる場合にサイン入りの手紙での依頼を要求されることがある場合くらいです。もっとも申込み時には失礼を承知で手紙など同封せず、申込み書と関係書類をドサッと送るだけでも先方も商売ですから、口座は開設してくれます。またそれ以外の連絡にはたいていのネットサービスでは、ログインすると先方のカスタマーサービスとウェブページ上でメールをやり取りできる機能がついています。そして通常のメールではなくこのネットサービス内のウェブメールの利用を推奨しています。これは銀行や証券会社のネットサイトは暗号通信化されており、通常のメールと違って通信内容が第三者に盗み見される危険性が極めて低いこと、またログインしないと入れないページからのメールなので発信者や受信者の本人確認が自動的に取れるためです。従って、手紙やFAXのようにサインやコードワードの記入も必要ないわけです。稀にネットサービス内でメールをやりとりできない銀行や証券会社のサイトがまだあるようですが、そのような場合も通常のカスターセンターのメールアドレスは表示されていてメール連絡できます。氏名や口座番号程度を記載すれば済む内容なら、FAXでなくてもお金のやり取りに直接関係ない連絡の用事は済みます。ただし、通常のメールには絶対にパスワードやコードワードを書かないでください。通常のメールはインターネット上を暗号化されずにむき出し状態で流れますから、途中の中継コンピュータなどにハッカーが盗み見用のプログラムを仕掛けていれば、簡単にパスワードやコードワードを知られてしまいます。どうぞパスワードやコードワードを勝手に使ってくださいと言ってメールしているようなものです。そのため、ネットサービス内でメールをやりとりできない銀行や証券会社の場合で、かつネットサービスがサポートしていない内容のお金のやり取りに関係するような連絡が必要な場合には、FAXにコードワードを書いて連絡することが必要です。もっとも最近の銀行や証券会社のネットサービスは、すべての提供サービスの操作を網羅していることがほとんどで、このような必要性もなくなってきました。

 ということで、ここでは海外口座に関係して先方の銀行や証券会社との連絡に、有用で頻繁に使われると思われるメール文例を中心に載せていきます。ただし、口座開設申請と口座開設進行状況確認、口座解約申請については、郵送レターが必要になる場合があると思われますので、レター形式での例文を最初に載せてあります。口座解約もネットサービス内のメールで頼める場合が多いので、その場合はレターの宛先や日付、差出人の部分を無視した中身だけ抜き出してメールしてください。また、口座解約申請のレターには銀行から特に指示がない場合には、はじめはコードワードや暗証番号を書かないで送った方がいいでしょう。手紙やメールを受け取った先方から、必要な場合にはカスタマー番号やパーソナルバンキング番号(PBN)、コードワード、暗証番号を書いた手紙かFAXを、再度送るように言ってくるでしょう。その場合は、最初に送った手紙と同じものに同じようにサインをして、そのわきに言われた情報を箇条書きして送ればいいと思います。レターの場合は用件題名、用件内容以外に、相手先名やその住所、こちらの氏名や住所をビジネスレターの標準書式に従って書いて、サインをしなけれななりません。ビジネスレターの標準書式は欧米では習慣上決まっていますので、他の用件でレターを書く場合も参考にしてください。"Dear"の上の"Re:"で始まる見出しは手紙の用件の標題を示すもので、欧米のビジネスレターの標準的書式の一部になっています。日本でいえば”〜に関する件”というような意味でしす。もっとも用件内容と日付、宛先、差出元、差出人サインが明らかであればいいので、形式が違ってもあまり気にする必要はありません。特に英語が母国語でない日本人からのレターなら、書式がおかしくても相手も失礼だとは思わないでしょう。一方、メールの場合には自動的に相手先アドレスや差出人アドレスが付きますし、用件名は"Subject"の欄に書けばいいですし、ネットサービス内でウェブメールならサインを書くこともなく先方はこちらの身分を確認しますし、実に簡単です。しかも、書き間違いはその場で修正すればよく、プリンタでプリントする必要もないし、24時間、目の前のパソコンから出せます。とても便利な時代になりました。ただ、ネットサービス内のメールの場合、宛先セクション名をメニューから選ぶ必要のある銀行や証券会社もあります。よく分からない場合は、とりあえずCustomer Serviceかそれに近い全般を扱っていそうな名前のセクションに送ればいいでしょう。

 文例はあまり見栄えはしませんが、どんなウェブメールシステムやメールソフト、ワープロにもコピー&ペーストで取り込めるように、すべて通常のテキストで書いてあります。取り込むウェブメールシステムやメールソフト、ワープロによっては、見栄えの点で適宜エディットしてお使いください。銀行や証券会社のネットサービスは、5分とか10分とか一定時間以上アクセス操作がないと、自動的にタイムアウトで切断されてしまいます。そのためちょっと長めのメールを書いたり内容を書くのに戸惑っていると、時間切れで自動ログアウトになり、それまでせっかく書いた英文文章が消えてしまいます。ですから銀行や証券会社のネットサービスのウェブメールの場合でも、最初はテキストソフトかワープロで下書きし、それからネットサービスにログインしてウェブメールにコピー&ペーストして、題名だけ付け加えて速やかに送信することをお勧めします。文例中で[ ]で囲まれた部分はあくまでも例であって、銀行や証券会社名、口座名、個人名、日付など、個別の場合に合わせて変更しなければならない部分を示しています。この部分は[ ]をはずして自分の場合に合わせて書き替えてください。また、こんな内容の例文を載せて欲しいという希望がありましたら、情報交換掲示板に依頼を書き込んでください。あまり個人の事情に強く依存して公にできないような内容の文書以外は、極力作成して載せるようにします。

 以上の文例では普通の英文形式で用件を書いていますが、最後に特に英作文の初級者が相手にこちらの用件や意思を伝えるメールや手紙、FAXを書く際の工夫のコツをまとめておきます。初心者の人が自分の用件を伝える文を書こうとすると、とかく長い読みにくい文になりがちです。幾ら英語に堪能なネイティブの銀行員や証券マンでも、英作文に不慣れな初心者が書いた長ったらしい文章は解読できないことが多いです。そこで以下のことにお気をつけください。

別に文学作品を書くわけじゃないのですから、金融機関に確認したり指示したりする事柄は、ほとんどの場合は各々単純な事項に分解可能です。先方の係りの人は日本人が英語が下手なのは百も承知ですから、1つ1つの箇条文が幼稚な英語でも変人とは思わないはずです。変に気取って長ったらしい解読不能な英文を送って迷惑がられるより、幼稚な文でも内容が明快なメールや手紙、FAXを書くことを心がけるべきです。その方が先方も100倍も助かるし、間違いのない連絡や指示ができるはずです。

5.外国語文書・HPの読解の際に便利なツール

 口座申し込みに必要なアプリケーションフォームや約款など、紙に印刷された英文資料は辞書首っぴきで努力して読むしかないですが、最近では多くの海外金融機関ではサービスの説明や約款、申し込み書の書き方などを、そのホームページで説明しています。中にはオンラインでホームページ上でアプリケーションフォームを入力して送付し、後は身分証明やサイン登録に関する書類を送れば手続きが済んでしまう金融機関もあります。もちろん、辞書片手にホームページを解読するのも結構ですが、電子化されたホームページの場合にはパソコン上で簡単に単語の意味を調べるツールが出回っています。これらを利用しない手はありません。解読の効率がぜんぜん違います。掲示板上でご紹介を受けましたが、画面上で調べたい単語の上にマウスカーソルをもっていくだけで、その単語の意味や使用文例などを表示してくれる便利なソフトが存在します。代表的なものはジャストシステムのドクターマウスで、研究社の辞書並みの英和・和英に加え国語辞書機能までついています。また、オンライン、オフライン両方の使い方ができるソフト・サービスとして後述するバビロン (babylon-pro)などもあります。更に訳説明の内容は多くありませんが、右クリックサーチ君のような辞書機能を備えたフリーソフトもあるようです。このようなソフトを使うことで、ホームページなどを読解する効率は何倍にもなるでしょう。

 もちろんホームページ以外にも先方から送られてきた資料や申込書、PDFで印刷出力した資料や申込書などを、読解せねばならないこともあります。このような場合にも辞書をめくるより、電子辞書ソフトを使う方が効率が上がる場合が多いです。学研 ニューアンカー英和・和英辞典などを含め、研究社その他代表的な英和・和英辞書が電子化されています。これらはパソコンにインストールして使うタイプですが、ウェブ上でオンラインで使用することのできる辞書サイトもお勧めです。有料のもの、無料のもの、いろいろありますが、無料だから能力が劣るというわけではないようで優れたサイトもあります。以下は掲示板上でご紹介を受けた辞書関連や翻訳関連の検索・リンク集サイトです。

また以下は掲示板上でご紹介を受けた個別の辞書サイトです。

6.外国為替相場を知るのに便利なサイト

 異なる通貨口座間での両替や海外送金、また納税のための申告時の各種利益や譲渡損益の円換算などには、現在や過去の外国為替相場情報が必要になります。納税の際には、換算証拠資料として提出を求められる場合もあるでしょう。海外口座の一覧の外国為替両替(FX)会社のサイトで換算レートや相場チャートを示すサービスをしているところもありますが、機能が限定されていたり、会員登録しないと使えないものが多いです。ここには無料でリアルタイムの為替相場や過去の為替相場の記録を収集できるサイトを集めてみました。いろんな場面で役に立つと思います。

.エコノミーな国際電話

 英会話が苦手は人は、メールやFAX、手紙で銀行と連絡を取るでしょうが、英会話に自信がある人は電話で直接問い合わせたり、テレフォンバンキングで取引できます。込み入った質問や相談、取引を行う際には、やはり電話は便利なものです。しかし、通常の国際電話サービスはまだまだ高価です。ちょっと込み入った用件で電話をすると、コールセンターの順番待ちで10分待たされた挙句、その後更に20分話し込むなんてことはざらに起きます。これでは1回で数千円も電話代がかかってしまうこともあります。

 しかしここ数年、安い国際電話サービスが登場してきました。これらの中で固定電話や携帯電話から海外に掛けられるサービスとしては、海外から発信した方が電話料金が安いことを利用したコールバックや余った安い回線を借りて直接電話接続を行うディスカウント通常電話サービスと、インターネットがつなぎ放題でも料金が安いことを利用してインターネットプロトコル(IP)を用いて電話接続するIP電話サービスがあります。また、パソコンに接続したイヤフォンとマイクロフォンを使う必要がありますが、パソコンから通常の固定電話や携帯電話にかけることができるスカイプアウトというサービスを使えば、更に格安でIP電話サービスを利用することができます。全般的にIP電話サービスの方が料金は安く、音質や接続安定性の点でディスカウント通常電話サービスに肉薄するものも出てきています。また、ディスカウント通常電話サービスもだいぶ料金を下げてきていてIP電話と遜色ないくらいに安価になってきています。値段と音質や接続安定性のバランスを考えて業者を選べば、電話代を驚くほど節約できます。

8.海外現地時刻を知るのに便利なツール

 ネットサービスやテレフォンバンキングで海外口座取引をする場合には、役に立つ小道具があります。特に相手先の現在時刻を知らないといけない場合は往々にしてあります。そのような際には、これも掲示板でご紹介をうけたものですが

WORLD WATCH

のような世界時計ソフトが有用です。日本人の作成によるもので、必要な世界各主要都市の時刻をカスタマイズ表示可能です。

.日本国内の税金について

 税制というのは、いやになるくらい複雑です。国内の円・外貨預金や国内での各種金融商品に関係する税制については、国税庁のタックスアンサーがある程度参考になります。しかし、これだけでは具体的な金融商品・サービスに関しては素人では分からないことが沢山あります。詳しくは別途税務署や税理士、国内証券会社などにお尋ねください。ここでは海外金融機関での預金や各種金融商品に投資される場合に絞り、関係する税制をある程度詳しく書きます。ここに書いてある内容には掲示板からご親切に投稿いただいた内容も含まれ、極力正しい内容になるように税務署にも確認して修正しておりますが、結構税務署署員の裁量で別扱いにされたりします。また、住民税関係については市役所などにも確認しておりますが、自治体の条例や窓口の方針で全くバラツキがあります。何箇所かの税務署や市役所に尋ねたら、違う答えが返ってくる場合がありました。この辺の裁量行政は何とかしてもらいたいのですが、現状そういうリスクがあることをご承知の上、お読みください。確定的なことに関しては、別途税務署や税理士にお訊ねください。なお、海外銀行預金にしか興味のない方で他の金融商品の複雑な税制に関して読むのもいやな方は、読み飛ばして最後の海外銀行口座預金を中心に考える方への文章だけを読んでください。

 海外銀行口座や海外証券会社口座の預金利子、債券、株、投資信託、各種金融派生商品に関する税制は国内に比べると比較的単純ですが、海外銀行や海外証券会社は日本の税務署に自動的に納税してくれませんから、毎年の海外金融資産から生じる現地発生の利子、配当、収益分配金、解約や売却により生じる譲渡損益の円換算損益の合計を自分で計算して、税務署に申告しなくてはなりません。現地国での利子や配当、収益分配金、値上がり売却益などの譲渡益に課税された場合は、1)外国税額分を差し引いた収益にのみ日本国内で課税、2)外国税額分を含んだ合計収益に国内課税し国内税額を計算する際に外国税額を控除、の2つの選択が可能です。これは外国と日本の2重課税を防ぐ目的で設けられている制度です。ただし、どちらを選択すべきか、あるいはできるのかは、税務署か税理士にご相談ください。これまた、税務署によって言うことが違うので面食らいます。また、オフショアのように元々現地で非課税であったり、米国、イギリス、カナダのように、課税還付申請書類の提出によって現地金融機関で税金が還付され、非居住者にとっては現地実質非課税になる場合には、単純に日本国内での課税のみになります。

 課税の内容ですが気をつけるべきことは、海外金融機関における資産運用に関する損益は、口座利子や債券収益分配金、株式配当、投資信託収益分配金・償還金などの収益と、為替差損益も含め債券や公募公社債投信(MMF)に代表される債券投資信託を売買して得た値上がりや値下がり売却損益である譲渡損益、同じく為替差損益も含め株式や株式投資信託を売買して得た値上がりや値下がりの売却損益である譲渡損益との3つに分けて考える必要があることです。まず最初の口座利子や債券収益分配金、株式配当、投資信託収益分配金などの収益についてですが、海外金融機関は国内金融機関と違って源泉分離課税の徴収を行ってくれないため、それに代わる措置として国内では源泉徴収の対象であった、銀行口座預金の利子については利子所得として、それ以外の株の配当、債券や投資信託の収益分配金・償還金については配当所得として、総合課税の確定申告に含めます。利子の場合はその現地口座振込日、配当の場合は現地約定日、償還の場合は現地償還約定日のTTB為替レート(外貨を円貨に替えるレート)で円換算を行い、すべて1年分合計する必要があります。またこれらから、送金や口座維持、売買に費やした各種手数料を必要経費として差し引くことができます。経費が外貨建ての場合は、費用が発生した日のTTB為替レートで円換算を行います。

 次に為替差損益も含め債券や債券投資信託を売買して得た値上がりや値下がり売却損益である譲渡損益についてです。債券や公募公社債投信(MMF)に代表される債券投資信託の譲渡損益は、非課税ですので申告の必要はありません。ですのでこれらの金融商品は、値上がりしている場合は満期まで持って収益分配金や償還金として受け取るよりも、中途売却して譲渡益にして非課税にした方が課税の面では有利になります。逆に値下がりしている場合は満期まで持って償還を受けマイナスの雑所得として繰り入れて総合課税の確定申告をすると、他に雑所得がある場合には節税になります。ただし、公募公社債投信(MMF)以外の多くの債券投資信託や転換社債(CB)、新株引受権付社債(WB)及びそれらに投資する特定株式投資信託については、後で述べる株式投資信託と同等に見なして譲渡損益を申告分離課税で確定申告する必要があるので注意が必要です。また、国外で発行された割引債(ゼロクーポン債)、割引の方法により発行される公社債に類する利付公社債(年利が0.5%未満の低クーポン債,元本の部分と利子の部分とに切り離して取引されるストリップス債,利子の計算期間が1年を超えるデファードペイメント債などを含む)などの譲渡損益については、国内の金融機関を通さず海外で売却されれば非課税です。なお、債券先物取引や債券オプション取引などの金融派生商品の譲渡損益は、雑所得として20%(所得税15%,住民税5%)の申告分離課税対象となります。

 次に為替差損益も含め株式や株式投資信託を売買して得た値上がりや値下がり売却損益である譲渡損益についてですが、これは国内証券業者を通さない売買の場合には、上場、非上場に関わらず私募扱いと同じ20%(所得税15%,住民税5%)の申告分離課税として確定申告しなければなりません。また、株式投資信託が満期で収益分配金や償還金を受ける場合は雑所得として総合課税になります。株式先物取引や株式オプション取引などの金融派生商品の譲渡損益は、雑所得として20%(所得税15%,住民税5%)の申告分離課税対象となります。

 上記いずれの場合も、売買に使った資金を外貨のまま保持していても、取得約定日のTTS(円貨を外貨に替えるレート)や売却約定日・現地償還約定日の為替レート(外貨を円貨に替えるレート)で円換算を行い、その年に売却したものの元購入金額と売却金額の差損益を、総合課税対象、申告分離課税対象それぞれに応じて1年分通算する必要があります。また、年間を通して申告分離課税対象の譲渡損が発生した場合は、その後3年間に渡って譲渡損を繰り延べ通算ができます。また、配当や分配金を外貨のまま保持していてしばらくしてから円に戻した場合は、それらの為替差損益は配当日や分配日の為替レートでの円換算額を取得額として計算します。

 年収2000万円以下の一般のサラリーマンなど給与所得者の場合は、総合課税の対象となる譲渡損益や金融雑所得と他の雑所得副収入の通算、それに申告分離課税の対象となる譲渡損益の通算などを合計した金額が20万円以内の場合には、申告する必要はなく実質非課税になります。なお、合計金額が20万円を超える場合はA様式確定申告をします。事業所得者など給与所得者ではない方はB様式確定申告になります。ただし、給与所得者でも医療控除や住宅ローン控除申請をされる方は、20万円以内でもA様式確定申告書を提出せねばならず、その際には雑所得もすべて申告しなければなりません。一方、住民税の方は20万円以内の申告は免除するいう明示規定がありません。ただし、通常、税務署から市町村役場などに連絡が行って課税額を確定するので、課税しない自治体が多いようです。ですが、これも各自治体の条例や窓口の方針で別に申告して欲しいというところもありましたので、市町村役場にお尋ねになってください。

海外銀行口座預金を中心に考える方へ

 海外銀行口座の預金については、預金利子と為替変動による差益や差損による譲渡損益をわけて考える必要があります。預金利子については、利子が付いた当日のTTB為替レート(外貨を円貨に替えるレート)で円換算したものを、すべて1年分合計して雑所得として毎年、総合課税の確定申告をする必要があります。義務ではありませんが銀行の利払い明細と当日の為替レート表を添付した方が、税務署も喜ぶでしょう。添付しなくても多額の利払いの場合は証拠書類提出を求められることがあるでしょうから、資料は記録・保存すべきです。為替変動による譲渡損益については円貨に戻すまでは、円での利益金額が確定せず課税されませんから、円に戻した分に相当する当初の資産円金額及び上記利子の申告時円換算額と戻した時点の円金額の差を、譲渡損益の発生した年に雑所得として確定申告します。これも預金と引出しの金額の記録を取っておくべきです。ただしこれもなぜだかわかりませんが、税務署によっては毎年計算して申告して欲しいという署員が一部いたことを申し添えておきます。たぶん、利子と譲渡損益を混同して考えているんだと思います。それから一般のサラリーマンなど給与所得者の場合は、預金利子と為替変動による差益や差損の合計とその人の本給以外の雑所得としての副収入の合計が20万円以内の場合は、税務署に確定申告する必要はありません。特に本給以外に副収入のない方は20万円以内の預金利子と為替差益損の合計については、無申告で構いません。また、円高などで預金利子と解約・売却時の為替差益損による譲渡益の合計が赤字になった場合、もし他に副収入があれば赤字分をマイナスの雑所得として合算して、年度末にA様式確定申告で総合課税の適用を受けると課税減額を受けることができます。ただし、給与所得者でも医療控除やローン控除申請をされる方は、20万円以内でも確定申告を提出せねばならず、その際には雑所得として利子や譲渡益も申告しなければなりません。一方、住民税の方は20万円以内の申告は免除するいう明示規定がありません。ただし、通常、税務署から市町村役場などに連絡が行って課税額を確定するので、課税しない自治体が多いようです。ですが、これも各自治体の条例や窓口の方針で別に申告して欲しいというところもありましたので、市町村役場にお尋ねになってください。共有名義口座での運用の場合には共有名義者それぞれに上記が適用され、例えば夫婦共働きの場合は、最大合計40万円まで無申告扱いになります。更に共有名義者が主婦やお子さんなど主たる家計収入者の扶養家族の場合、パートなどの副収入と共有名義口座の持分の預金利子と為替差益損の合計について、基礎控除枠38万円が適用されます。ですからそれとご主人の20万円の申告免除枠の最大合計58万円までは、申告する必要はありません。ただし、これも上記医療費控除やローン控除などで確定申告する必要のある場合には、雑所得として申告が必要です。また実際には共有名義口座といっても、実質的な持分がそれぞれに名義人にあるはずで、税務署としてはそれぞれの持ち分に応じて課税する対応を取っているところが多いです。多くの税務署からは、確定申告する段階で持ち分を証明する書類は要らないが、万が一税務調査が入った場合には、その申告内容の正しさを証明できる書類や記録を取っておいて欲しいといわれました。ただ、数万円程度までの利子や譲渡益なら、その持ち分による課税の違いは数百円程度なので、そんなに目くじら立てることもないですよという税務署員もいました。一方で、共有名義口座内の資金を機械的に名義人等分の持ち分と捕らえ、いずれかの名義人が他より多く預金した場合には贈与が発生したと見なし課税するという税務署員もいました。各地区で随分対応がことなりますので、実際に訊ねられることをお薦めします。

 一番単純で節税枠が大きくなるケースとしては、仮に共有名義者が2人とも海外預金利子と為替差益損の合計しか副収入がない場合で持ち分が同じ場合、金利4%で海外銀行口座に預金しており、年初と年終わりの為替相場が同じだったとすれば、夫婦共働きの場合には利子が40万円に達する元本1000万円まで、片方が扶養家族の場合は、扶養者の基礎控除が39万円なので、持ち分が10対19なら利子が58万円に達する元本1450万円までは非課税になります。もっともこんな持ち分の預金をしている人はあまりいないかもしれませんが、海外預金についてはなるべく等分ないしは10:19になるように、各人の資金を預金するように送金、引出しすることも1つの節税策にはなるでしょう。一方、副収入と併せて上記申告免除額を超える方やその共有名義扶養家族、医療費控除やローン控除で確定申告しなくてはならない方の場合は、雑所得として年度末にA様式確定申告して総合課税の適用を受けなければなりません。それでも所得収入に対する税率が20%以内のサラリーマンやパートの場合には、利子から20%の源泉分離課税が引かれる国内銀行預金よりはお得となります。事業所得者の場合はこのような申告免除枠や控除枠がありませんが、B様式確定申告で雑所得としての損益通算は可能です。ただし、以上のような確定申告を正確に行うには、過去の各預金時の円換算金額や各引出し時の円換算金額、過去の総利子の円換算金額をきちんと記録して、その年に円貨で引き出した預金についてどれだけ為替差益損による譲渡益と利子が発生したかを計算して申告する必要があります。

 海外銀行や海外証券会社の口座の内容までは日本の税務当局の目がなかなか行き届かないことや、上記のような厄介な税制や計算のために、海外資産運用で得た利益を申告しない人が多いようですが、そのような人が増えると国の財政基盤が危うくなり規制強化策が打ち出されたりする可能性もありますから、海外資産運用で得た利益についても確定申告は正直に行いましょう。

10相続について

 海外口座に限らず、国内外の金融機関に預けた資産の持ち主が他界した際には、残された人々に遺産として引き継がれることになります。ただし国内外いずれにしろ、金融機関はだまって引継ぎを行ってはくれません。それどころか、口座名義人や遺産所有者の死亡が確認されると、明確な相続人やその代表者が確認できるまで、口座内資産の引き出しを凍結してしまいます。特に遠い海外の金融機関で英語等で相続手続きを行わねばならない場合、とても厄介なことになります。死は突然にやってきます。そのため、予め相続手続きを想定した備えをしておくべきです。このために、一般には金融機関へ登録形態として、口座を単独名義ではなく配偶者や子供などと共有名義にしたり、配偶者や子供を口座操作代理人として登録したりすることが行われます。しかし、相手国・地域の法律や相手金融機関との契約規則によっては、主名義人が死亡した後は共有名義人や登録代理人であっても口座を操作する権利が停止する場合があります。また、主名義人が死亡に備え、遺言状を金融機関に差し入れておくことが可能な場合もあります。家族構成やご家族の考え方、相続への考え方、税務面などから、共有名義や代理人登録、遺言状の差し入れを行いずらい場合もあります。どのような登録形態が一番自分の口座には相応しいのか、金融機関側、自分側の公私共に亘る複雑な条件が関係してきますので、ここでどうすべきかを推奨することはできません。相続に備えた金融機関へ登録形態については、相手金融機関の担当者にじっくり相談されることをお薦めします。特にオフショア金融機関は、元々遠隔地の預金者を対象としたサービスですので、このような相続問題に関する経験の蓄積が豊富です。相談すれば糸口がつかめるでしょう。

 また、金融機関へ正式の登録とは別に、いざという時に残される人に、口座からの資金の引き出し方を伝えておく必要があります。正式にお薦めできることではありませんが、インターネットバンキングなどでは操作人を金融機関側は事実上特定できませんから、残された人が主名義人に変わって出金することも可能な場合が多いです。いずれにせよ、残される人が外国語に堪能であったり、海外金融機関の制度や操作方法に明るいとは限りませんから、事前に十分な説明をしておく、あるいは遺言状と一緒に口座の操作方法や相続手続きの方法を資料にまとめて同封して置くなどの工夫を行うべきです。備えあれば憂いなしです。せっかくの海外の虎の子資産が迷子になったり、中に浮いたりしないように、しっかりした準備をしておきましょう。

11.海外口座達人への道

 海外口座の一覧に示しましたように、世界中に実に様々な銀行や証券会社があります。当サイトではある程度高格付けの金融機関しか紹介していませんが、例えば格付けが極めて高い銀行は金利を高く設定しなくても預金が集まる一方、まあまあの格付けの銀行の場合はある程度金利を高く設定して預金を集めようとしましす。また、同程度の格付けでもネットバンキングなどによって極めて合理化している銀行は、高い金利で預金を集めても十分利益が出ます。また、長期の資産運用を目的とした半ばプライベートバンク的な銀行もあれば、比較的小額の最低預金額から始められてデビットカードやクレジットカードなど決済機能に重点を置いた銀行もあります。もちろん、その両方を兼ね備えた銀行もあります。また、オフショアで多通貨を扱う銀行もあれば、オンショアで自国通貨しか扱わない銀行、オンショアでもある程度多通貨を扱う銀行もあります。また、先進国のオンショア銀行の場合は預金保険制度が整備されているところがある一方、多くのオフショアではあまり預金保険制度は設けられていません。その保険分のコストも顧客に還元しようという立場でしょう。ただし預金保険制度がない場合でも、一般に銀行口座は決済機能を持つため、政府や国際機関が極力預金を保護しようとします。これに対して証券会社口座は預金保護が一般に甘い傾向にあります。米国のようにSIPCが10万ドルまで保護してくれる国もありますが、これとて翌日にはすぐに払い戻しのあるFDICの銀行預金保険に比べれば、払い戻しに1ヵ月程度かかる分、甘さは否めません。その代わり、証券会社を通じれば世界中の様々な市場の株式や債券、投資信託に投資できます。債券の中には銀行よりも高格付けのものもあります。ただしもちろん価格変動リスクを伴うものもあります。また、最近の日本の銀行でもそうですが、銀行である程度の範囲の投資信託や債券を買える場合も多いです。このような海外の証券会社や銀行が扱う金融商品の中には、日本では買えない非常に高収益なものもあります。また、証券会社や銀行でも国や地域によって、投資可能な市場が異なったりします。また米国の一部のネット証券のように、カードや小切手を発行するところもあります。

 このように各銀行や証券会社によってさまざまなサービスの違いがあるため、各人の資産運用の目的にもよりますが1箇所の銀行や証券会社で事足りない場合が多いです。自分がどのような目的で海外口座を持つのか、はっきりさせることが大事です。例えば、将来の金融情勢が不安で海外にも口座を持ち資産を分散させたいなら、金利の高低以前になるべく高格付けの銀行に預金すべきでしょう。当然預金保険制度の充実度も大事です。また為替相場の大きな変動リスクを考えると、多通貨を扱っている銀行を選ぶのも1つの考え方です。その場合でも異なる地域の異なる銀行にもう1箇所か2箇所口座を確保し、世界的な金融不安などいざという時には柔軟に資金を移動させることができる体制を取るべきでしょう。また、長期の資産運用を目的とした半ばプライベートバンク的な高格付け銀行に多額の資産を預け、それとは別にカードや小切手など決済サービスの充実した銀行にも口座を設け、両者を使い分けるのも1つの方法です。利殖に興味のある人は、当然多通貨や多商品を扱った証券会社口座も組み入れることが有利でしょう。世界中で提供されている金融サービスはあまりにも多様で、横並びの金融サービスに慣れっ子になった我々日本人には戸惑うことが多いですが、自分が資産運用に何を求めるのかをはっきりさせれば、自ずと取るべき道は見えてくるはずです。

 当サイトは、極力豊富な情報を集めるように努力していますが、これらの情報源のほとんどすべてはインターネット上の英文ページの検索によるものです。直接銀行のページが見つかる場合もありますし、オフショアの情報などは、特定のオフショア事情を専門に紹介しているウェブサイトから得る場合もあります。ただし、なるべく複数の異なるサイトから情報を得て照合し、情報に誤りがないかどうかできるだけ確認するようにしています。また、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)をはじめとする主な格付け会社のホームページには、世界中の主だった金融機関の紹介や格付けのリスト、最近のニュースなどが載っています。これらを手がかりにして更に金融機関の検索を行うなどの方法でも、多くの情報を集めることができます。更に、金融機関のホームページなどが見つかった場合、海外向けのサービスなどが特に明示されていなくても、メールや電話で何かサービスを行っていないか聞いてみることです。その中で意外な事実が明らかになることも結構あります。海外口座に関する国内の情報は極めて少なく、マスコミに紹介されることも稀です。今後も、インターネットが情報収集の強力な武器になるでしょう。インターネットは手軽につかえる情報収集手段です。皆さんも様々な情報収集にトライしてください。そして、これはという情報が見つかったら、どうぞ当サイト掲示板などにご連絡ください。皆さんで情報を共有することで、情報の精度、確実さ、価値も向上しますし、何か問題が予測されるか他に意見を求めることもできますし、また問題が発生した場合の方策を皆で話し合うこともできます。これこそが、海外口座を使いこなす達人への近道だと思います。


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